投稿

6月 7, 2025の投稿を表示しています

母と子の夢

 どんぐりの木が大きく育った。 母が、どんぐりの苗木を「切らんといて」と大切に見守った。 帰省する度に、どんぐりの木が大きく育っていった。 嬉しくて帰省する度に写真に残した。 どんぐりの木が育つ草原は、草花も四季折々に開花し、私の情緒を楽しませてくれた。 草が元気よく育てば、ここでペーターやハイジの世界の様に、山羊が飼えたらいいなと思った。 余命宣告された母が、自宅に帰る事ができて、縁側から三毛猫のさくらと草原を眺め、どんぐりの木の成長を喜んでいる光景が忘れられない。 介護帰省で、東京から一緒にフライトした愛猫の大我とさくらは、国東の母の側で過ごしている。 介護で家族が離れて生活しているけれど、介護を視野に入れて、故郷で家族と新しい生活が出来る様に、思案したり構想をした。 草原にやぎがいるって、現実離れしているかもしれないけど、日常にそんな光景があってもおかしくはないし、それをプランニングにすればいい。 思い描くアトリエは、将来の自分像である。 高台に建てられたマイホームからは、海の見える草原があって、広い草原に馬や山羊が優雅に過ごしている。 思い描いた画像に向かって歩けば、夢は叶うのだろうか・・・ 執筆者:坂田琴絵