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臨終を迎えた日

仏壇に飾られた遺影に話し掛けることがある。 ろうそくに火を灯し、お線香をあげる。 手を合わせ実母が逝去してから、義母の逝去まで半年と経たずして葬儀を迎えた日のことを思い出す。双方の母の臨終には間に合わず、亡骸となった義母の姿を見て耐えがたいものがあった。 あれから一年の月日が流れ、二人の母が重なり合う。 一緒に過ごした時間は短くとも、母がいて私達を産んで育ててくれたことに感謝している。 「お母さん、私達を産んでくれてありがとう。」