ジャスミンティーは眠りを誘う薬
ある日、娘が 「お母さん仕事、楽しそうだね。」と言った事があった。 仕事に行けば、慣れない業務や過酷な労働、波長の合わない上司や同僚、コンプライアンス違反と辛い事も多かった。 仕事が終わり気分が優れない時は、家族に会う前に、少しの時間リフレッシュタイムを作り帰宅した。 すると機嫌良く家事ができ、家族との会話や過ごす時間も楽しく思えた。 最近は、帰宅してからの話し相手は、もっぱら愛猫の大我が多い。 返事はいつも「ニャーン」と「ニャーオン」だが、この時間がリラックスタイムとなる。 今日は夜勤明けで疲労気味。 そんな時は、好物のグレープフルーツを食事とし、ジャスミンティーでほっと一息。 誰かの為に作る食事で、喜んでくれる人がいるから調理も捗る。 その料理を家族が食べ、「美味しい」と言いながら団欒を囲み、笑顔で過ごした時間が、私を元気にしてくれていた。 父が「あぁ旨かったぁ」と満足した表情や、母と調理していて楽しかった時など、ひとりで過ごす時間の中にも笑顔に慣れる瞬間がある。 娘が、お母さん仕事楽しそうと言ったのは、物事の捉え方を楽しい方向に転換して、受け止める癖をつけていたからである。 「のんちゃん、お帰り。ぶどう食べる?」 「いおり、いちご食べれるかな?」 「明日は、お弁当いるの?」 暖かいジャスミンティーが、穏やかな眠りを誘います。 「たいが、一緒に寝よう。」 「おやすみなさい☆」