投稿

6月 17, 2021の投稿を表示しています

カタルシス

 渡辺淳一さんの作品は共感できるところが多い。 エ・アロールの本に出会えたことは、私の人生を大きく変えたとも言える。 幾つになってもハッピーライフで過ごせたらなんて素敵なんだろう。 そして、そんなお手伝いができたら自分もhappy。 「先生、今度の音楽療法は何の曲にしますか?」 音楽の先生としてご活躍されてきたK先生は、新しい集団生活に戸惑いながら、これまで培われてきた居場所をお探しです。 もちろん、プライドはデリケートですから大切に大切にしています。 無くしたモノや忘れそうな記憶、出来ていた事の喜びと自信、更なる欲求。 様々な感情が重なり無意識に抑圧されたコンプレックスから、K先生は神経症症状を発症しそうです。 「皆んなが知っている合唱曲がいいです。」 「承知しました。では先生、伴奏お願いしてもよろしいですか。」 限られた時間と空間の中で、仲間が集い、参加者同士が主体的に歌い出せる環境。 コミュニケーションが弾み、コンプレックスから解放された時の年長者様の笑顔は、何よりの励みです。