帰り道
仕事を終えて電車やバスに揺られる時間は心地よい。乗り物で過ごす時間が好きである。余暇の時間で好きな音楽を聞いたり、本を読んだり、メールや執筆をしたりして過ごす。疲れ果てた日は、居眠りをすることはしばしば。 回想される映像は、仕事での一コマが多く、今日は私が有料老人ホームでご利用者様と笑顔で仕事をしていた頃の事を思いだす。あの頃が懐かしく、また臨終を迎える年長者様に寄り添える仕事がしたいとも思った。 社会でご活躍された方が住み慣れた環境や家族と離れ、今まであったモノがなくなる辛さ。出来たはずの事が出来なくなる不自由さ。ご自身の臨終を感じながらの生活。様々なストレスの中で共同生活をするのです。そんな空間でありながら、ご利用者様(入居中の高齢者様)が少しで安楽で平穏な時間が過ごせることができたら、私も笑顔に慣れました。一緒に勤務していた同僚とよく「はい、喜んで」と言いつけやお叱りを聞き入れたものです。 ご利用者様との関わりで、困難や戸惑いも多くありました。 そんな問題点を克服したくて、私は傾聴のプロになるために専門スクールでメンタルケア心理専門士の勉強をし始めたのです。