遊びはアート
「まるくして。」 「はい、どうぞ。」 「せんせい、ドラえもんつくる。」 「上手にできたね。」 フローリングの床に色とりどりのシルキーサンドが落ちて行く。 「諭吉くん、ねんど落とし遊びだね。」 そこはキャンパスで、諭吉は自らデザインした大小様々な造形を表現してくれた。 固くなった粘土は霧吹きをし、こねて柔らかくする。 華絵は「せんせい、ねんどやわらかくして。」と好きなカラーの粘土を渡した。 「諭吉くん、霧吹き貸して。」 「いやっ」 「かーしーてー」 「いやー」 諭吉はフローリングに霧吹きをはじめた。 床に広がった諭吉アートは、素敵な造形美となった。 「さぁ、お片付けしようね。」 自由に遊んだ諭吉は、積極的に色分けして粘土をしまい、濡れた床を姉の華絵と拭いている。 「もう、ゆきちくんったら…。」 面倒見の良い華絵は、諭吉をいつもサポートしている。 子供達の遊びを通して、私は多くの学びをいただいています。 子供達と過ごす中で、養育とは遊戯療法であり、そこからお片付けや掃除を学びます。 私にできる事は、危険がないように見守り仲間を傷つけません様にと案じているのです。