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フォーカス

内観療法で意識することがある。 自分を取り巻く環境の中で、家族・仲間・仕事、それが上手く調和されていることで自分の居場所が安定していることに気付く。 { 【”It”それと呼ばれた子】 諸者: デイブ・ペルザー / 通訳:田栗美奈子} 「なぜ、ぼくだけがこんな目に?」母親に名前さえ呼んでもらえない。 "That  Boy”(あの子)"から、ついには”It(それ)”と呼ばれるようになる。 食べ物は与えられず、奴隷のように働かされる。身の回りの世話はおろか、暴力を振るわれ、命の危険にさらされ、かばってくれた父親も姿を消してしまう。 「ぼくには、どこにも居場所がない」すさまじい虐待から逃れ、ようやく子供らしくのびのび暮らせると思えた里子としての暮らし。 しかし、そこでも数々の試練が待ち受けていた。 母親から離れてもなお恐怖にさいなまれ、それでも母親に愛されたいという思いに心を揺さぶられる日々。 学校や少年院での辛い出来事や世間の偏見の目にさらされながら、それでも希望を捨てずに自分の生き方を探し続ける。 カリフォルニア州史上最悪と言われた児童虐待の体験 者が、自ら明かす少年の記録。 児童虐待の体験者がその記憶をたどるには、きわめて苦痛と困難を伴うものだ。 幼児期のトラウマを乗り越えて自らつづった、貴重な真実の記録である。