医療ミスのトリック
骨頭壊死の原因は… 敗血症の原因は… 急性心臓病の原因は… 腹腔鏡下のオペが開腹になった原因は… 「レスパイト入院お願いします。」 「母の看病に疲れました。 ごめんなさい、本当にごめんなさい。」 担当した私に泣きながら何度も謝るのです。 「娘さん、ご自宅で介護を頑張って来られたんですから、安心して少し身体を休めて下さい。」 患者様は、体のあちこちに褥瘡があり、皮膚が壊死して、意識が混濁しています。 腐敗臭が…生きている人の体から…そんな匂いがするのです。 ひとりでは困難な看病も、専門医療チームで手当てをすれば元気に回復されるのです。 「〇〇さん、歩ける様になったんですね。」 「リハビリの先生がよくしてくれました。」 救急医療ですぐに助けられる命と、長い時間をかけて助けられる命があります。 そしてひとり介護を任され、ご自身の身体もが潰れてしまいそうだったご家族が、明るく回復されて面会に来られています。 懸命に看病や介護をしていると、自分の身も辛く潰れそうな時がありますが、側に仲間がいて私のやりたかった仕事をサポートしてくれていると思うと、不思議と元気になれます。 それが、まごころやお手伝い、そしておもてなし。 ひとりぼっちと感じる時間があっても、本当はひとりぼっちになりきる時間なんてなくて、常々仲間がいるものです。 結局、ひとりでは生きてはいけないのです。 だから悲観する毎日じゃなくて、仲間の良い所を見つけて感謝している方が安楽なのです。