蛙の子は蛙
彼女は、地主の長女として大切に育てられました。 戦時中も学業に専念し、女学校を卒業しました。 周りから慕われて立派な大人になりました。 結婚して子供を授かり、息子と娘達は立派に育ちました。 そんな誰からも慕われる英雄の側に多くの人が集まっていました。 周りにいた人達は、英雄の側に集まっては、弱者をターゲットに悪口を言い合いました。 周りの人達は顎の先で、弱者を駒使いのように使っていました。 弱者が言いなりになる姿を見て、兄弟子孫達は何をしても許されると学んだのでしょう。 弱者の家から家財道具を無断で持ち出す様になりました。 弱者は罵詈雑言を浴びせられ、家財道具がなくなる事を嘆きました。 弱者の家族は心労で床に伏せるようになりました。 その姿を見て、周りにいた人達の1人が、家族が健康でないのは弱者のせいだと罵り、精神的肉体的に傷を負わせてしまいました。 そんな様子を見ていた隣人は、情けから使い物にならない品々を弱者の家に置いて行くようになりました。 弱者は、使い物にならない品々ばかりが、家財道具として増え、更に嘆く事になるのでした。 世間から高く評価され慕われる英雄が発信した行動が、周りの人達にどの様な影響があったのでしょうか? いつの時代も弱者は、シチュエイション毎の苦悩の生活を虐げられる者となるのでしょう。 平和・同和・人権教育で、人の大切さを感じたり、相手に対して理解する事ができたり、家族や仲間同志で尊重できる環境作りができたら素敵だと願う。