結婚詐欺

 施設で育って、少年院から出て来た。

依頼者からの仕事が、傷害致死罪だった。

依頼者が的にした人材を潰すまでは、やり続けろと犯罪を繰り返した。

選ばれた人材…

道玄坂にある小さな人材会社、家政婦紹介が専門だ。

「パパ、介護の仕事、残業多いしオンコールもあって、家事ひとりじゃ大変。お手伝いさんにお願いできないかな。」

お手伝いさんの家事代行とベビーシッターとの併用で、家族が不自由なく生活できていた。

あの家政婦さんが始まりなんだよな。

六本木のネオン街で、社長と過ごす時間は秘話なの・・・。

ネットワークが飛び火して、家政婦紹介会社が医療従事者の人材派遣会社に変わった。

相乗効果から事業拡大は、援助交際を生んだ。

ヤクザも仲間入り。

社長の悪戯は、人の心を殺してしまった。

互いに認め合って生活を始め、子供に恵まれて養育をする。

子育てってかなりのストレスで、家族が協力し合えなければ養育者は孤立してしまう。

孤立すればネガティブな感情が優先するから、我が子と言えども優しく接することができなくなる。

子育てのストレスから、養育者は家庭の外へ現実逃避することになる。

残された家族は、ひとりで子育てを強いられる。

強い不安で仲間のヤクザから、ドラックを手に入れました。

辞めることの出来ないドラックを買うお金が必要になる。

真っ当に働いているだけでは、子育てしながら自由に遊ぶこともできない。

仲間のヤクザと良い方法を思いついた。

私学に通う学生との援助交際を計画した。

ターゲットになったのは、養護施設で育った子供達。

施設に来た子供達は、養育者が犯罪を犯して養育することが出来ない、虐待やネグレクトなどの育児放棄にあっている、両親が病気や障害を抱えていると、複雑な家庭環境があります。

施設で育った子供達は、そんな背景があって入所して来ますが、入所してからは母親代わりの保育士や心理士等の専門スタッフが、親身になって養育してくれます。

恋愛のできる時期になれば異性に興味を持ち、早々に結婚をする事例も少なくありません。

純粋な若人の気持ちを弄んで、麻薬密売組織の資金作りに、児童養護施設の子供達が利用されてしまうという悲しい実態があります。

営利目的で周りの圧力により望まない結婚をすれば、円満な家庭生活にはならないのです。

自分の感情のみを優先させてしまい、家族に辛く当たってしまいがちです。

子供達は、大好きなお父さんやお母さんに、ただ話しを聞いて欲しいのです。

振り向いてくれないお父さんとお母さんの興味を引きたくて、ちょっといたずらしたり、わがままを言ってみて、側にいて欲しいだけなんです。

子供達の思いを無にして、怒鳴ったり、叩いたり、閉じ込めたり、喋れなくなるほど身体を痛めつけないで下さい。

「ゆうちゃん、かあちゃんとあそぼう。パパと、離れ離れになって悲しかったんだね。大丈夫だよ、かあちゃんと一緒に遊んでたら、そんな悲しい気持ちにならないよ。」

家族療法の意味が、そこにあるのです。

執筆者:坂田琴絵




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