女泣かせの男とお色気が経済効果な女の内緒話し

「いつもお世話になります。
プレートスクリューお待ちしました。
当日は立ち会いは出来ませんが、何かあれば連絡下さい。」
なんて、中材の窓口でのやり取りは日常だった。
立ち会いの日、オペの合間の時間に私語も憚らず、家族の話しもした。
さすが、成績の良い営業マンのトークは惹かれるものがあり、ナース達の人気者。
「僕ね、両親の勧めもあって早くに結婚して、子供も出来て、遊ぶ時間がなかったから、これから看護師さん達と…。」
「???。奥さん、お子さん小さいから大変ですよ。早く帰って一緒にごはん食べてくださいね。」
そんな定形文の会話をしたな。
薬や衛生材料、医療機器と、中材の窓口にはプロパー対応業務もついてまわる。
上長から「ワークショップあるからな」とか「弁当付き説明会あるからな」とか「祇園で接待やからな」とか、プロパーの営業に付き合うのも仕事だと思っていた。
病院には多数の業者が入っている。
自社の商品を使ってもらう為には、診察が終える医師を気長に待つ事や、看護師と仲良くするのが鉄則で当然。
「小児科の〇〇先生、最近、やたら、〇〇製薬会社の薬ばかり処方するよね。」
「だって、プロパーのお姉さんと仲良しだもん。私達にキャラクター配って営業頑張ってるわよ。」
なんて、業界の内緒話しは尽きない。
そんな業務もスキルアップとなりました。



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