杓子定規と臨機応変

母が私によく、始めた事は最後までちゃんとやりなさいと言った。

仲間が、ことちゃん何でそんなに真面目なんと言った。

すると母が、琴絵ちゃんもっと応用(柔軟:flexible)になりなさいと言った。

若い頃、母や仲間が言っている意味が良く分からなかった。


あらから、自分が母となり孫にも恵まれ、人が生まれたり亡くなったりする瞬間を共に過して、、、

事前に指示の合った行程では業務が上手く行かない、間に合わない。

教科書や参考文献からの情報だけではトラブルも多くある。

決められたルーチンが落とし穴の事もある。


「お客さん、こんな早くからお仕事ですか?」

「はい、宇治で仕事があって、JRが遅延で...」

ざっくばらんのタクシードライバーさんは、”派遣の仕事に間に合わないかもしれない”という私の焦りを一瞬忘れさせてくれた。

「お客さん、お仕事、何してます?」

「健康診断の仕事なんです。」

「お医者さんですか?」

「いいえ、違います。私、看護師で、採血したり、血圧測ったりしてるんです。」

「あぁ、そうですか、私、先日の健診で中性脂肪が高いって言われたところなんです。」

京都駅から渋滞もあり、コミュニケーションスキルの高いドライバーさんとの会話は、記憶の残る楽しい時間となった。

「実は僕ね、東京で警視庁の管轄で働いていたんですけどね、幹部と上手く行かなくて、ある日、突然幹部から、『暴力団になれ』って言われたんです。そんなんやってられるかって辞めましたけど。そして、サービス業に転職したんです。」と、嬉しそうに話してくれた。

警察官?暴力団?そんな職業とは全く畑違いな風貌な、愛着の沸く雰囲気な紳士な方が、時間に間に合わなければならないと緊張した私を、ご自身のエピソードを語りながら和ませて下さったのです。

一流大学を出て、エリートコースで活躍された方が、人事のトラブルからライフスタイルが変わる。

そこで、自信を無くしたり自棄になったり、引き籠ったり、、、。

考え方ひとつで、ライフビジョンが変わる。

やれば出来る、出来なければもう一度チャレンジする、更に努力する、いつの間にか出来る様になる、気がつけばやりたかった事業を始める事が出来た。

行きずりの方々からの教えです。

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