スキルアップのために
慢性疾患(脳血管疾患・糖尿病・高血圧・肝炎・腎疾患・リウマチ・呼吸器疾患・アレルギー等)の治療をされている患者様の看護に携わった時、介護状態にある方が大半でした。
急性期の看護を主とした業務とは全く違った看護に、患者様と寄り添う時間の喜びがありました。
療養介護病棟で過ごす患者様は、正直、元気になって退院することは難しく、長期に渡り入院生活が続きます。
大半の方は寝たきりですし、1日の生活の中で自ら活動する方は少ないのです。
住み慣れた環境や家族と離れての生活、出来ていた事が出来なくなった日常。
ご自身の疾病で、辛い思いをされる患者様が多いのは事実です。
急性期の看護では、手当や治療を施し、元気になられて帰宅される方が多かったのですが、慢性期の看護では、その患者様と長くお付き合いをさせて頂く事が、通常の業務でした。
病床生活を過ごす患者様に、スタッフがレクリエーションを企画しました。
仮装して歌ったり踊ったり。
患者様が、とても嬉しそうに笑顔になったのです。
いつもは、辛い治療や透析、処置に望まないケアで、苦痛の表情が多いのですが、レクリエーションという時間が、患者様に幸福をもたらしたのです。
それから私は、介護ってなんて魅力的なんだろうと思う様になりました。
家庭の事情で京都の病院を離職し、東京で再就職する際、渡辺淳一さん作:エ・アロールの様な老人ホームだと、笑顔が多いんだろうなぁと思っていました。
あきらめきれず、1歳になる二女の育児と両立し、有料老人ホームに就職しました。
病院とはまったく違う環境に戸惑う毎日で、「私には、介護のスキルがない!」と、自信を無くしました。
そんな時、派遣会社からヘルプで入っていたナースが、介護に強い派遣会社を紹介してくれたのです。
単発で、介護のスキルをあげる為に、その派遣会社からお仕事を頂き、介護業務を通して勉強させて頂きました。
訪問介護、ディサービス、リハビリ施設、老人施設、福祉施設など、知らない事、出来なかった事が分かり出来る様になり、有料老人ホームの仕事も楽しくなっていきました。
渡辺淳一さんが教えてくれた書籍から、私は、人生が大きく変わりました。
家庭の事情で、派遣ナースの業務に長らく携わっていましたが、現在は、また年長者様に向き合い寄り添う業務に従事しています。
毎日がドラマです。
毎日、年長者様から沢山のアドバイスを頂き前進しています。
私の身を案じてくださる年長者様が、連日の勤務、夜間業務に「貴女は、大丈夫?」「いつ休むの?」等、お心遣いを頂いています。
日々、感謝です。
そして、お母さん
ずっと私の事を見守ってくれてありがとう。
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